【春のうた】かえるの心情を感じ取り、楽しく音読しよう!(第3時)
(一言で)授業の目標
授業の目標(詳細)
前時(第1・2時)までに「はるのうた」に描かれている場面の設定(場所・気候・視点など)やかえるの心情を、詩に出てくる言葉から児童に考えさせ、発表を通してこの詩の世界観をクラスで共有してきた。
本時(第3時)では、今までの学びを思い出させながら、この詩の楽しさを「音読で伝える」ことを目標とし、児童が自ら感じ考えたことを音読の工夫に反映できるようにしたい。
また、次時(第4時)は学級が始まってからはじめての授業参観日に位置づけており、児童がクラスの仲間と楽しく交流している様子を参観されている保護者の方々に見ていただき、親子ともにこの1年間が楽しくなることをイメージできる時間としたい。
本教材のポイント
「春のうた」は、冬眠から目覚め地上に出てきたかえるの心情をうたった詩。
文中の「ほっ」や「ケルルンクック」などの言葉から、かえるの喜びであったり感動を読み取ることができる。しかし、文中からの読み取りを形だけで終わらせてしまうと、児童はかえるへの感情移入が薄いまま理解をとどめてしまいかねない。かえるが暗く冷たい孤独な冬眠から目覚め、地上で感じる風や外の景色、暖かさなどから春の訪れを実感している様子を十分に読み取らせながら、文中には具体的な記載のないかえるの“心情の変化”までを児童が感じ取れるようにする。
また、本時の目標である「楽しく音読するための工夫を考える」の達成のために、発問および手だてとして、下記の例が挙げられる。
・T「『ほっ まぶしいな』や『ほっ うれしいな』はどんな風に読むといいですか。」
→「ほっ」の感嘆詞に含まれる“久しぶりに春の景色や外気を身体で感じられる感動や安心感”について気づかせる。
・T「『ああいいにおいだ』はどんな風に読むといですか。そう感じるときが普段の生活でありませんか。」
→児童の日常生活を想起させ、よい匂いを嗅ぐときの心地よさを全体で共有する。
・T「『ケルルン クック』はどんな風に読むといいですか。」
→地上に出てきたかえるが見えているものや感じているものを読み取らせながら、春の訪れを喜んでいるかえるの気持ちを想像させる。
※上記の発問や手だてを活用しながら、「声の大きさ」「読む速さ」「抑揚」などについて児童が考え、音読を楽しみたいという思いが膨らむようにする。
授業デザイン
■前回の内容を確認しつつ、本時の導入を行う。
T:「前回の授業では、どんな気づきがありましたか?」
S:「冬眠から出てきたかえるのお話」
S:「冬眠中は暗くて冷たくて一人でさびしかったはず」
S:「だから外に出てきてうれしい気持ち」
S:「久しぶりの外だから、においや風を感じられるのがうれしい」
T:「そうでしたね。かえるの喜びがわかる言葉がたくさんあったんだよね。今日は、そのかえるの喜びを音読でどうやって伝えられるか、みんなで考えていきます」
※宿題や朝自習などで音読を取り入れ、児童がこの作品に日ごろから慣れ親しめるようにする。
※前時の学習内容を児童に発表させ、この詩の場面設定を再共有する。
※「冬眠中」と「地上に出た後」のかえるの心情を比べさせ、春の訪れに感動しているかえるの気持ちを十分に想像できるようにする。
【課題】
「はるのうた」を楽しく音読するための工夫を考えよう。
T:「カエルが喜んでいるのがわかる言葉は何でしょう?」
※「春のうた」は、冬眠から目覚め地上に出てきたかえるの心情をうたった詩である。かえるが暗く冷たい孤独な冬眠から目覚め、地上で感じる風や外の景色、暖かさなどから春の訪れを実感している様子を十分に読み取らせながら、文中には具体的な記載のないかえるの“心情の変化”までを児童が感じ取れるようにする。
<発問および手だての例>
・T「『ほっ まぶしいな』や『ほっ うれしいな』はどんな風に読むといいですか。」
→「ほっ」の感嘆詞に含まれる“久しぶりに春の景色や外気を身体で感じられる感動や安心感”について気づかせる。
・T「『ああいいにおいだ』はどんな風に読むといですか。そう感じるときが普段の生活でありませんか。」
→児童の日常生活を想起させ、よい匂いを嗅ぐときの心地よさを全体で共有する。
・T「『ケルルン クック』はどんな風に読むといいですか。」
→地上に出てきたかえるが見えているものや感じているものを読み取らせながら、春の訪れを喜んでいるかえるの気持ちを想像させる。
※児童に、日常生活で遭遇しているこの詩に近しい場面を連想させ、音読の工夫を実体験をもとに考えられるようにする。
【課題】
みんなで考えた工夫をもとに、音読の練習をしよう
T:「みんなから出た工夫をもとに、グループで音読の練習をしましょう。」
※グループ毎に役割分担や音読の工夫が書き込めるよう、ワークシートを用意しておく。
※グループによっては、音読をするだけでなく、かえるの動作を加えたいという意見が出てくることが予想される。児童の自発的な意見をできる限り取り入れ、“楽しい”という感情を最大限に引き出したい。
※グループでの話し合いや決めごとがスムーズにいかない班が出ることが予想される。十分な練習時間を確保できるよう、場合によっては単元時数を増やすことも考慮しておく。
■本時の学習内容のまとめ
T:「この詩のを楽しく伝える音読の練習ができましたね。次回はグループで音読の発表をします。どんな発表が出てくるか楽しみですね。」
※発表の日が授業参観となることは、第1時で伝えておく。
作成者からの一言
第4時の音読発表(授業参観)を、児童が意欲的にそして楽しく迎えられるよう、本時含め各授業で音読の楽しさを取り上げることが大切だと感じます。
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